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法務という難しい内容でも、
相手にとっての分かりやすさを心掛ける
入社後は、約3週間の全体研修を経て総務部に配属されました。空調事業部の営業になると思っていたので少し驚きましたが、今になって振り返ると「自分の特性や強みをよく見ていてくれたのだな」と感じます。1年目は、自社保有施設の管理や備品購入、建設業の許認可手続の対応、社内稟議書の管理など、社員が働く環境を整えるという総務の仕事を一つひとつ覚えていきました。2年目になると、契約書審査などの法務関連業務をより多く任されるようになりました。
現在は、総務として引き続き働く環境の整備を行いながら、株主総会の運営やそれに付随する資料作成、取締役会や役員の指名・報酬委員会に事務局の一員として携わるなど、いわゆるコーポレート・ガバナンスに関わる業務を中心に担当しています。また、法務としてさまざまな契約書の審査や作成を行うのも私の仕事です。取引先と新たに交わす商品売買や工事請負の契約書を読んで法的な懸念点がないかを確認したり、新規の案件に応じた契約書を一から作成したりすることもあります。法律は勿論のこと、商慣習や行う事業についての理解がなければ必要十分な契約書にはならないため、法務の仕事にはさまざまな知識が求められます。難易度が高く大変な仕事ですが、その分、事業の進展に貢献できたときの達成感は大きいです。
法務は基本的には裏方の仕事です。社外の取引先や客先と直接やり取りすることはあまりなく、契約手続や交渉を実際に行うのは営業の担当の方になります。そのため、ときには社内の関係者に詳しくヒアリングしなければ契約書を正しく審査できないケースもありますし、担当の方には法務としての懸念を契約相手にしっかりと伝えてもらう必要もあります。そうした点に対処するため、私はこれまで対面が難しいコロナ禍であっても、できるだけ電話やオンラインで会話をしようと心掛けていました。正確に伝えることも必要ではあるのですが、硬くとらえられがちな内容こそ、分かりやすくやわらかい表現で伝えられるように意識し、どうすれば担当の方が理解しやすく、取引先に説明しやすくなるかを意識して仕事をしています。